すぐに使える対人術

人と上手に話す「対人術」を解説しております。ぜひ、お試し下さい。

【第2回】すぐに使える対人術/身振り手振り/ボディランゲージ

人間は言葉を使ってコミュニケーションを取りますが、言葉の届かない距離でも意思を伝える方法があります。その一つがボディランゲージです。

 

例えば、手の動きが相手に与える印象について説明をすると、

相手に見えるように手を動かす。という行為には、

  1. 手の振り方によって意思を表す。(バイバイなど)
  2. 自分が興味を持つ何かを示す。(あ、UFOだ!)
  3. 自分の存在に注目を集める。(ダンスの振り付けなど)

などなど、この他にもたくさんの表現があります。

手の動きのようなボディランゲージが相手に与える印象を上手く使うことは、対人関係において強力な武器になりえます。

 

人間の目は、動くものに注意を向ける性質があります。動くもの、というのは自分に危険があるかも知れないと判断する材料の一つなので、身を守る行動を取るべきか、無害なのか判断するために自然に動くものを捉えようとします。

前回が目線による一対一の関係についての話だったので、今回は一対多数の場合についてお話ししていきます。

 

一対多数になる場合としては、スピーチや講演など、相手を特定せずに一方的な話をする場合と、仲間内や組織内での発表など、特定の人達を対象にして話をする場合があります。

この、どのような人達を相手にするかによって、有効な対人術は当然変わって来ます。ですが、この説明は今回割愛させて頂きます。

 

一対一の関係では、相手の目や表情、しぐさなどから情報を得て、それに応じて話を調整することができます。しかし、一対多数ではそうした情報が得られたとしても、相手が皆同じ反応をしている訳では無いので、話そのものに修正をかけていくのは、事前に準備をしていてもかなり高度な技術が必要になります。

 

今回の提案は、ボディランゲージを上手く利用して、相手に自分の主張を届けよう。というものです。

 

優れた主張をして聞き手に興味を持ってもらう努力をすることは、もちろん最重要ですが、自分が伝えたい一番大事な部分だけでも理解してもらえれば、それだけでも話をした成果と言えます。

一対一の関係における相手の目を主張したい所でしっかり見る。と同様に、重要な部分を相手方に強く印象づける技術が肝要なのです。

 

さて、スピーチの場などでは、発表者が話の内容に合わせて、大きく体を動かしたり、表情を変化させる光景が見られます。これらの行為が、一体多数において自分の主張を印象づける技法です。

ボディランゲージは、言葉に表せない感情や心情も表現できます。上手く使えば、話の内容を伝える言葉の奥にある努力や意思を見せることも可能です。しかし、コミュニケーションは芸術の舞台ではありません。あまり仰々しい動きや、力を入れ過ぎた表情などはかえって見苦しく、逆効果であることを忘れないでください。話の流れに合った自然な動きを、多少強調することを意識する程度で十分です。

 

<まとめ>

l  言葉以外にも自分の意思を伝える方法がある。

l  手の動きや表情を上手く使えば、話の中で大事な部分を印象づけられる。

l  多用したり、過剰な表現にならないように注意。

 

謹告

この文章は著者の主観に基づく考察が多分に含まれます。内容を実行して何らかの不利益を被った場合においても、その責任は一切負いかねますのでご了承ください。

また、ここに書かれた技術が誰にでも適するとは限りません。内容を基にして、自分なりの工夫をされることを推奨します。

自分に合った対人技術を身に付けることが最良であり、この文章が読者の役に立つことを願っています。