すぐに使える対人術

人と上手に話す「対人術」を解説しております。ぜひ、お試し下さい。

【第16回】すぐに使える対人術:中級編 ファッション3 無難な格好

ファッションに興味が無い人、自信がない人は、いわゆる無難な格好をしようとします。中には、興味が無いからこそ個性的な装いになる人もいますが、今回は無難な格好についてお話しします。

無難な格好とは、どのようなものでしょうか?

1.   その場に合っている格好

その場にふさわしい格好をしていない人は、注目を集めます。なので、無難な格好とは言えません。例えば、制服姿の集団にまぎれて、パーカーを着ている人がいれば目立ちます。

2.   原色でないこと

以前お話しした原色は、見る相手に強い印象を与えます。そのため、無難な格好には向きません。

3.   モノトーンに近い配色

モノトーンとは白黒二色の配色のことです。制服やスーツが没個性になりやすいのは、全員が似たような格好をしているからだけでなく、白と黒色を主とした単調な色彩が集団を覆っているからです。

人間が光の弱い場所で物を見分ける時には、白黒の判別が明暗を識別する時に認識される材料になっています。これが何を意味するかというと、白黒の世界は、光や動きの乏しい味気ない世界を表すのと似ているということです。もちろん、他に色々な服装をする人がいる中で、モノトーンのファッションをすれば意味はあります。しかし、現在の社会的なユニフォームであるスーツや制服が白黒を基調としていることが多い以上は、モノトーンファッションは無難な格好になりやすいと言えます。

4.   自分に似合っている服であること

自分に似合う服の反対は、似合わない服です。似合わない服装は、目立つので無難な格好とは言えません。この極端な例は、女装した男性の格好を思い浮かべると良いでしょう。コスプレも、この似合わない範疇に入ります。

自分に似合う服がどういうものかは、以前お話しした自分の肌色についての記述と、常識的なファッションセンスを参考にしてください。

5.   ファッションアイテムを利用しない

ファッションアイテムと称される物の多くは、身に付けた人を目立たせる工夫がしてあります。アクセサリーは、たとえ大量生産品であっても、その人の個性を強く表します。これも以前お話ししましたが、目立たないくらいでも充分印象付けに役立ちます。

 

以上の5点に加えて、髪形や髪色、化粧なども、いわゆる普通の地味目・真面目と呼ばれる種類にすれば、無難な格好の無難な人の完成です。

 

あえて言いますが、無難な格好をしても人間と関われば、その人の性格や性質が必ず表現されるので、個性の無い人間というのはいません。個性を消そうとしている人は、消そうとしているのが個性です。周囲に溶け込んで目立たないようにしている人は、目立たないようにしているのが個性です。結論、どんな格好をしても個性は出ます。

では改めて、無難な格好の定義をしてみます。それは、人に良い印象も悪い印象も与えないし、注目されるところの無い格好です。ファッションは会話のきっかけの一つです。相手の装いの中で、注目したものをほめたり、質問したり。無難な格好では、そうしたきっかけにはなりませんが、その反面、良い面もあります。原色やアクセサリーの時に話をしたように、ファッションは相手に強い印象を与えるので、その内容によっては悪い印象を与えてしまう可能性もあります。これをリスクととらえれば、無難な格好をするだけでリスクを一つ減らせると言えるでしょう。

 

<まとめ>

l  ファッションは、自己主張。

l  相手に悪い印象を与えなければ、無難な良い格好。

l  結局、話が始まれば服装は関係ない。

 

謹告

この文章は著者の主観に基づく考察が多分に含まれます。内容を実行して何らかの不利益を被った場合においても、その責任は一切負いかねますのでご了承ください。

また、ここに書かれた技術が誰にでも適するとは限りません。内容を基にして、自分なりの工夫をされることを推奨します。

自分に合った対人技術を身に付けることが最良であり、この文章が読者の役に立つことを願っています。

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